ささ記_April2024



4月の扉絵
『夜の間に』
































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佐々木美穂_miho sasaki





ポストカード
新しいポストカード「白い花」できました。
ご注文くださるとうれしいです。
(引き続き、買ってくださった方に30周年ポストカードを同封いたします)





4月19日(金)
木々の新緑の葉っぱが、強風に揺られているのが窓から見える。
揺れるたびに緑が濃くなるんじゃないかと思うほど、陽ざしもありました。
夕方、亮太君と夕飯の買い物に出てすぐ、ほぼ同時に青い空に浮かぶ月をみつけました。
もう紫陽花も咲き始めていて、
「あじさいが咲いてるね」と言うと「おじさん?」と聞かれたので、
「おじさんが咲いてるね」と言ってみた。





4月18日(木)

曇り、時折小雨ぱらつく。
一昨日の夜、mojiの柴本さんと電話でおしゃべりしました。
井山さんの展示が終わって、そろそろ気持ちもお店も通常運転かな、
そろそろかな、が一昨日でした。
やりきった充実感が伝わってきて、聞いている私まで充実した気持ちがしました。
何年も前から井山さんの展示の企画をし、準備を進め、
会期中は展示に全力で対応していたであろう柴本さんの姿を想像しながら、
福井にもZakkaの精神と通じるお店があることが誇らしくなる。






4月17日(水)
今、明るい緑色が街中にあふれていて、その色が刻々と変化していく時。
午後、赤津さんとお茶。
お会いするのは、昨年の赤津さんの360°での展示以来、こうしてゆっくりお茶するのはいつぶりかしら。
でも会っておしゃべりすると、すっと時間が戻る。
uzuraの潤ちゃんも赤津さんもセツの同期。
程よい距離感だからこそ、こうして長くよい関係が続いているのかもしれない。
今日お茶をしたのは、上原のsmiles。
セツに通っていた時、授業が週3日だったので、学校のない日に
新宿の靖国通りのDUGで1年余りアルバイトをしていたことがありました。
smilesの鈴木さんは、当時DUGのマネージャーをされていた方で、
独立して上原にお店を出してからもう30年近く経つのですが、数回しか行ってなくて不義理をしていて、
今日20年ぶりくらいに行ったのでした。
お会計の時に、覚えていらっしゃらないかもと思いながらもマネージャーに声をかけたら
「なんだ、美穂ちゃんか」とすぐに笑顔で言ってくださり、当時の話などもできました。
当時のDUGは地下1階から3階まであって(地下と3階は夜だけopen)、
私は中番(何時から何時かは忘れてしまったけど、お昼の時間帯)で、主に1階にいました。
マネージャーの鈴木さんは1階入り口のレジとレコードのあるカウンターが定位置で、
視界の中にいつも鈴木さんがいて、レコードをかける所作を今も鮮明に思い出せます。
DUGの時のメニューで大好きだったアーモンドオーレを今日も頼みました。
これ、この味。甘くてアーモンドの香りが効いていて、きゅんとします。
お会計を済ませ、赤津さんと少し歩きながら、6時前だけどまだまだ明るくて、
空気はからっとしていて、気持ちいい季節だね〜と言い合う。




4月16日(火)
晴れてますが、風がある。
亮太君が、朝「風が涼しい」と言ったので、
「涼しい?」と言ったら、「お、物言いがつきました」と返答。
私にはまだ涼しい風ではないけど、「冷たい風」でもなかった。
この風のおかげで洗濯物は、さらっと乾きました。




4月15日(月)
初夏の陽気、光。
夕方ポストをのぞくと、ロンドンのともこさんからエアメールが。
ウフィッツィのピエロ・デッラ・フランチェスカの葉書(15世紀の半ばに描かれた絵)で。
ともこさんとご主人の真人さんは、イタリア全土でピエロ・デッラ・フランチェスカの絵をかなりの数見ています。
豊な時間だろうな。





4月14日(日)
夏日の予報、家の中にいると、そうなの?思ってましたが、外に出たらなるほど初夏。
洗濯物もよく乾きました。
昨日と今日と明日の朝は横澤パンの食パン。
かつお節を買いに行った時だけだから、年に5回ほどしか食べないけれど、
このくらいの間隔で食べるのが、なおさらおいしい。むっちりおいしい。

写真は、一昨日の銀座








4月13日(土)
ツツジが咲いてきて、そろそろ晩春だなと思う。
夕方窓を開け放ち、教授の「CASA」をかけたら、
ベランダの赤茶色の植木鉢、伸びてきた淡い緑のディルがふらふら揺れているのがみえた。
キッチンクロス類にアイロンをかけ終え、ささ記を更新し、さて、夕飯の支度を始めますかな。




4月12日(金)
かつお節を買いに築地へ。
かつお節屋さんに行くだけですが、その通りだけでもお店にたどり着くまでに、
小旗をかかげた人の後を歩く海外からの団体さんが2組いらっしゃいました。
それから、岩手物産館と三越の地下をのぞいて、gggへ。
TDC賞の展示を見て帰宅。
紙に刷られたものはいいな。
帰宅してお茶を淹れて、亮太君と柏餅を食べる。
続けて、よもぎ餅も食べてしまう。
おいしゅうござい
ました。




4月11日(木)
亮太君は朝5時に家を出て、山梨の山へ。
2つの山を縦走したにもかかわらず、1時半には帰宅してきました。
「山笑う」を実感してきたそう。
今日も山頂からの富士山の写真をみせてもらいました。
私は昼過ぎから頭痛で、薬を飲んであたたかくして過ごす。
夕方、スーパーへ。
近所に、数種類の薔薇がそれぞれ1輪か2輪、それは見事な花をつける3mほどの壁面があります。
ある日、その薔薇の花に鼻を思いきりくっつけて、匂いをかいでいるおじさまがいて、
その感じから育てている人だと分かる。
細身で、鼻筋の通ったその方が、今日はおうちのドアを開けて、
近くにとまっている赤いバイクの郵便屋さんを待っているところを通りがかる。
心待ちにしている手紙かしら、その脇に、うす紫の大きなバラが咲いていました。




4月10日(水)
晴。
お昼、カウリスマキの「浮き雲」(35mmフィルム版)を見に自転車で渋谷へ。
何度もみたはずなのに、見えてなかったことがたくさん。
今回、パラダイスの夕暮れ⇨愛しのタチアナ⇨浮き雲という順番で見たことも満足。
もっとカウリスマキ。





4月9日(火)
嵐でした。
作業が思いのほか、進む。
夕方には雨も風もやんだので、自転車でスーパーへ。
この頃、店頭には筍がもりもり。
イチゴや春キャベツはそろそろ終わりかな。




4月8日(月)
曇りで時折小雨が降ったりしましたが、とても暖かい1日でした。
雨で湿ったアスファルトから夏の匂いがしたりして。
ここ2日で、植物や木々が一気に芽吹いて驚く。
今だけの淡い新緑に、毎年生きている喜びを感じます。

さて4月24日から京都のhisocaで、岩田さんの個展が始まります。
そこでも共作の器も並べてもらえる予定です。
今日岩田さんから、京都分2回目の素焼きが届きました。
桃居の時、初日になくなってしまったアルファベットの碗も制作中です。
詳細などはまたお知らせしたいと思います。
よろしくお願いします。
hisoca




4月7日(日)
午後になるにつれて、どんどん天気がよくなってきました。
なので2時過ぎに2回目の洗濯をする。乾くかな?
一昨日スーパーの帰りに古本屋さんに寄った時、
松田正平の『風の吹くまま』という画文集があったので迷わず買いました。
(昨年末に、安井曽太郎の表紙画集を買った同じ古本屋さんにて)
2013年に神奈川県立近代美術館で行われた展覧会の時、図録が売り切れで買えず、
画集も1冊も持っていなかったので、見つけられてうれしい。
(亮太君は、金井美恵子の『兎』を、解説が吉田健一というところにも惹かれて、
文庫本にしてはなかなかいいお値段でしたが買っていました)
画集は、洲之内徹氏を鉛筆で描いた絵や、犬の絵、バラなど好きな絵がたくさんあって、
昨日も今日も時々眺めていました。




4月6日(土)
曇っていたから背中にカイロ、しっかりストールを巻き、
用心して出掛けたけど昨日よりは暖かくて途中でストールをとる。
今日は、お休みの佐藤さんとデート。
buikで待ち合わせでしたが、順番が来るまで時間があったので、
近くのinformation(セレクトショップ)に行くことにする。
洋服をみようと思っていたら、今日から漆と木工を制作されている作家さんの展示で、
店内には端正な線のお盆や碗や皿などが整然と並んでいて、魅了されました。
うちで使っている漆の汁碗は、福井の家の蔵の中に眠っていたものから朱塗りのを4つだけ持ってきて、
10年余り使っています。
途中一度、塗り直しもしてもらっていますが、新しいもので黒いのが欲しいなとずっと思っていました。
本日、いいなと思う汁碗があったので一つ、試しに買ってみることに。
(使ってみないと分からないので、最初に2つとか買えない私)
うれしい。
ちょうど時間になったので、buikに戻ってランチを。
野菜もりもり、それぞれがおいしくて大満足、帰りに佳奈さんに桃居の時のお礼も言えました。
それから、スージー氏の展示へ。
80年代の作品が中心で、いやあ、かっこいいなあスージー氏、と。
佐藤さんは原画を見るのは初めてだったようで、佐藤さんもうれしそうに見てました。
そして最後はもちろんZakkaへ。
Zakkaではオーハラさん夫妻や、知り合いの方たちにも偶然会えました。
眸さんがお茶しますか?と言ってくださったので、お言葉に甘えて二人ともカプチーノを頼みました。
佐藤さんは、新Zakkaになってからお客さんとしてお茶を飲むのは今日が初めてとのこと。
岩田さんの小さい黒のコロ碗に入ったフワフワに泡立ったカプチーノをテーブルでいただきました。
ここのところのわたくし、東京に旅行で来ているような時間を過ごしている感じ、
そんな風にまだ東京を見ることができてるんだな。






4月5日(金)
11時半にかいさんと会うので自転車で出かけたら、あまりの寒さにびっくり。
でもかいさんに会えるからいいんですと思う。
ル・シャレでランチ。
ゆっくり会うのはとても久しぶりでした。
かいさんの声のトーンや話し方、なんか落ち着きます。
少ししたら、なんとfigsの村瀬さんがお嬢さんとル・シャレに。
うれしい偶然でした。
夕方、早めの時間に亮太君とスーパーへ。
亮太君は三浦哲哉さんの『自炊者になるための26週』から、
春になったらあさりと豚肉のアレンテージョ風を作りたかったらしく、その材料を買っていました。
あさりと豚肉の組み合わせ、初めていただきましたが、両方がおいしくなって驚きでした。

写真は、ル・シャレの帰りに見かけた椿









4月4日(木)
曇っていましたが、暖かいし、お花見に行こうかということに。
潤ちゃんのお弁当と水筒を持って、今年も近くの公園に。
花は8~9分咲き、ベンチもちょうど一つ空いていて、気持ちよくゆっくりお花見ができました。
白い空に淡いピンクの桜とこげ茶の枝。
鳥が鳴いていて、芝生の上は、あちこちシートを広げてそれぞれの時間を楽しんでいる風景。
ベンチのわれわれも、おいしいお弁当とお茶。
1時間余りお花見を楽しみ、公園をあとにし、大学の桜も見に行く。
桜もきれいでしたが、もみじの新緑の美しいこと。
しあわせだなあと何度も思う。

写真は、大学の敷地内で見かけた好みの配線。








4月3日(水)
1日雨。
先日、松山の南條さんが、30年前の冴子さんの手紙の写真を送ってくださいました。
昨年、初個展から30年ということで、ささやかな記念のポストカードを作った時、
ポストカードを置いてくださっているお店の方には、初個展のきっかけになったparisでの
ある方との偶然の出会いのことを少しお伝えしました。
偶然とはいえ、それは私にとっては人生を左右するような大きな出会いでした。
散歩の途中に立ち寄った、マレ地区のギャラリーで展示を見ていた時に、
ふらりとその方が入って来られて、あ、あの人だ、と認識した時点から心臓がばくばく。
ギャラリーから出ようとドアに手をかけたその時に、かけ寄って声をかけたのでした。
日本に戻ったら、作品を見てもらえますか?と。
その方は仕事でパリにいらしてて、しばらく滞在しているというので、
後日マレのカフェで日本から持ってきていた小さなコラージュブックを見てもらい、
その時に話してくれたことを、興奮冷めやらぬ気持ちのまま冴子さんに手紙を書いて送ったのです。
昨年、南條さんと話をしていた時に、
あの時冴子さんに送った手紙を今、読みたいと話したら、
冴子さんがその手紙の言葉を抜粋して、南條さんに書いてくれたものが多分残っているはずだからと、
探してくださった手紙でした。
冴子さんの字で書き写してくださっていた言葉を読んだ時、忘れていた感情が蘇り、
30年後の私は何者にもなっていなかったけど、絵やコラージュは続いていました。




4月2日(火)
まあまあのお天気。
窓から見える遠くの桜の木にも花が咲き始め、先日種を蒔いたバジルも小さな芽が出てきました。
今日もカウリスマキの映画を見にユーロへ。
「愛しのタチアナ」、これも
マッティ・ペロンパーとカティ・オウティネン。
ペロンパーの遺作で、もし生きていたら「浮き雲」もペロンパーとオウティネンコンビで、と、
カウリスマキが思っていたというのを何かで読んだことがあります。
全編におかしみが漂っていて、「もっとワサビ」と突然言い放ったカウリスマキのあの感じ。
タチアナ(オウティネン)たちに出会うまでのエレイナ(ペロンパー)のよく喋ること!
しかも声が高い。
それなのに、出会ってからは急に無口に。
カティ・オウティネンのタチアナ役がとってもかわいかった。
あゝ、いい午後でした。

写真は、眸さん作コースターから。
真ん中の楕円は昨日買ったもの。







4月1日(月)

朝起きたら雨が降っていましたが、9時頃には止んで陽ざしも出てきました。
4月のZakka、1番乗り。
眸さんが扉を開けて、挨拶をしてすぐ、髪を切ったことに気づいてくれました。
まずは注文いただいたポストカードを納品してから、ゆっくりと見る。
生成りの帆布の楕円のコースターの塊、彫刻だな、と思う。
1時間ほどお邪魔して、ABCに寄ろうと思っていたけど、
なんとなく雲行きがあやしかったので、寄らずに帰宅。
行きと帰り、一気に咲き始めた桜をあちこちでみる。